第5章 願望と自己規律
一回勝つのと、勝ち続けるのは全く違う。このセミナーに参加したことにより、1回2回は感情をコントロールできるかもしれないが、これを続し、勝ち続けるトレーダーになるためには自己規律が必要である。
4-1 自己規律とは
・願望を実現するために必要
自分自身の思考と感情、意思決定と行動を管理する能力。
自分自身の内側から発生する優柔不断・怠け心や誘惑に打ち勝つ能力
自己規律はトレーダーで成功するためには絶対に必要なものである。
だが、自己規律の重要性を本当の意味で理解している者は非常に少ない。
さらに厄介なことは、多くの人は自己規律・規律と言う言葉に潜在意識下で抵抗を。
人は命令されたり、支配されることを本能に嫌う。規律というものはたいていの場合、自分より
力のあるものによって守ることを強要されている。
規律とは自分が納得がいかなくても守らなければならないものと通常考えられている。
多くに人は、ここに不満の蓄積がされていることに気が付いていない。
規律に対する心の抵抗を解消し、自己規律を作りそれを遵守するためには、
成功に対する強い想いと明確なイメージが必要
何のために成功したトレーダーになるのか?
自分の理想像を明確にしているか?
これを真剣に考えたことのある者は非常に少ない。
トレード手法を真剣に学ぶものは多いが、自分が何のためにトレードするのか?
という意味を時間取って考えたことすらないという者がほとんどである。
ただお金のためとうわべだけの考えが多い。
・強い想いが自己規律を守らせる力となる。
守れる自己規律の大きさは、自分の願望の大きさに比例する。
・長期の快楽=トレーダーとしての成功
短期の痛み=規律のない状態での自己規律
自己規律を持つことは短期的には痛みである。なぜならば、人は苦痛を避けて快楽を求める習性があるので、
自己規律を持つことを避ける。だが長期の快楽を求め身に付ける為には短期的には痛みである自己規律が重要。
先ほど説明した、トレーダーとしての正しい考え方(確率的思考etc)を持つことを潜在意識が抵抗するのと
同様に、自己規律を持つことも潜在意識は抵抗するのである。
そこで、自己規律を持ち機能させるためには、何のために成功したトレーダーになるのか、自分の理想像を
ハッキリさせなくてはならない。 明確にイメージすることで思いは強化される。
この強い想いがあるからこそ、実際の社会にはなじまない思考回路でトレードすることが出来る。また、トレ
ーダーとして正しい行動がとれる。そしてトレーダーとして今行っていることが正しいのか?と自問して自分
を客観的に監視する心の枠組みを作ることが出来る。
この心の枠組みが自己規律だ。
成功したトレーダーに近づけば近づくほど自己規律が当たり前になって習慣に変わる。
4-2 自分を客観的に監視する心の枠組み
・当事者意識と非当事者意識
当事者意識 :当事者意識とは、ある情報を受け止めた時、自分のこととして反応する状態。
非当事者意識 :非当事者意識とは、ある情報を受け止めた時、他人事のように冷静に反応する状態。
トレード中に「強い感情」を感じるのであれば、当事者意識でトレードをしていることになる。自分のお金を賭けているのだからと当たり前と思うかもしれないが。当事者意識でトレードするよりも、非当事者意識でトレードするほうが良い結果が生まれる。
・マーケットはあんたの都合など気にしてくれない。
当事者意識でトレードをするとあらゆる情報に対して恐怖を感じる。例えば、ロスカットしなくてはいけないときに、損失金額に意識が集中し、躊躇してしまったりする。ルールではないのに今月の家賃のこと(自分の都合)を考えて仕掛けてしまう。当事者意識でトレードしている状態では、自分の感情と統合ばかりにフォーカスしてしまいでたらめトレードの原因となる。
非当事者意識だったらどうか。他人の全力お祈り、ナンピンしまくり、大損トレードのあなたは苦しみを感じるだろうか?じるわけがない。他人に起きたことだし、 人格が別だから苦痛は感じない。ではそういう人を見てどう思うか?「馬鹿だな、LCしてドテンすればいいのに」と客観的に冷静な判断ができる。これが 非当事者意識。非当事者意識だと冷静に判断ができる。
そこで、自分の理想とするトレード像を明確にイメージし「理想のトレーダーになった自分から今の自分の行動を見る」そうすれば、当事者意識の自分から離れて冷静な判断ができる。感情移入がなくなるか、緩和される。とにかく冷静な判断がしやすくなる。非当事者意識でいることにより、恐怖を感じなくなったり、緩和される。自然と感情が生まれにくくなる。また、感情が生まれストレスが発生し、脳の神経作用が発動した後でも修正が可能である場合がある。損が当事者意識でいる時ほど辛くない。利益が当事者意識でいる時ほど嬉しくない。
先ほど述べたように自己規律を持つことは潜在意識が反発する。そこで、自己規律の概念を理解しただけでは、先に説明したトレーダーとしての正しい考え方と同様に、身に付けることは出来ない。今の段階では潜在意識に刷り込みがされていない状態だから。よって、自己規律を身に付けるために必要な方法を今から教える。
・自分にとって不快な出来事に巻き込まれている状況を認識する。
認識する方法としては、口に出して言う。これにより、脳は不快を現状認識する。
「認識すれば改善する対策がとれる。」
まずは不快な感情を口に出して言うことによって、その感情を認める事。
そうだよな、悔しいよな・・腹立つよな・・・
その後で、でも俺は成功したトレーダー!!だから正しい行動をとるんだ!!
この行動が反復されることにより、潜在意識に自己規律が根付いて機能するようにある。
自己規律が潜在意識にまで根付く過程でミスをやらかしたとしても、自己嫌悪を感じる必要はない。
正しい行動を全くできなかった状態から少しでも正しいことをできた自分をほめる。
アホな事をやらかす自分も含めて自分と認めることが大切
× 今月またロスカットを躊躇してしまった・・
〇 今月はロスカットの躊躇回数が減った! 3回きちんとできた。
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